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放射能に向き合って生きていくことを余儀なくされた私達。宮城県南部で、この放射能時代を生き抜くために、ゆるやかにネットワークができました。
代表は味噌づくりのシゲさん、サイト管理は炭やきのミツオ、いずれもヒゲクマですが、味噌、炭、いずれも放射能時代を生き抜くためには大切なもの…。「風の谷のナウシカ」ならぬ、「味噌の谷のシゲ」と「炭の谷のミツ」です。よろしく!

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●坪倉正治医師講演会報告(きんじょすくいの会サイト転載)

2012-7-31-1

2012年7月31日(火)午後7:00~9:00に丸森町の舘矢間まちづくりセンターで坪倉正治(まさはる)医師を講師にむかえて行われた講演会のまとめを「子どもたちを放射能から守るみやぎネットワーク」代表の太田茂樹さんと「てとてと」の北村みどりさんに寄せていただきました。すぐに生活に生かせる具体的な事からこれからに向けて考える必要のある事など興味深い内容となっています。おふたりの感想と共にごらんください。

2012-7-31-2


南相馬市立病院 坪倉正治医師 の講演会のまとめと感想

H24.7.31 丸森

※ 以下聞き手二人の印象に残った部分をあわせました。 また聞き書きのため不正確な部分がある点はご了承ください。

・去年の9月頃の調査では子どもの60%近くからセシウムが検出されたが今年の3月には99%の子どもから不検出になっている。セシウムはしっかり排泄されているのがわかる。

・既に南相馬市民の体内セシウム量は1960年ごろの大気圏内核実験が盛んにおこなわれていたころの日本人成人男子の平均体内セシウム量より低い人がほとんど。ただこれをどう考えるかはそれぞれの判断。

・現在内部被曝として検出されるのは食べ物から入っている。検出されるのは地域単位ではなく(地域による線量の高低には比例しない)家族単位といえる(検出される家族とされない家族に分かれる)要は食卓の問題

・検出されるのは、やはり自家用野菜などを食べている人に多い。しかしきちんと検査してから食べている人たちからは検出されない。

*「郡山の方々からなぜ線量がこっちより低い南相馬でやるのか、といわれるが都市部でスーパーで食材を主に買って暮らす郡山や福島市内より、農村地帯のほうが内部被曝のリスクは高いからこちらを優先したいと答えている』とのこと
ちなみに原町の南相馬病院周辺は外で0.2、室内は0.1を切るそう会場内からどよめきがおきる・・・。
・・・空間線量と内部被曝量は相関しない・・・

*南相馬に入ったキャンベラ社のホールボディカウンターは今の日本では最新式で検出限界値セシウム134は210~220Bq/ボディ 137が250/ボディそれ以下は測れない

*2011 12月?ウクライナに勉強に行ってきた。ウクライナの研究者に見せられたグラフを見て愕然となった。10年後に再び体内のセシウム値が再上昇していた。ソ連が崩壊し、検査されなくなり、貧困化が進んだため地産地消の食生活になったためと思われる。(クリーンなものが入ってこなくなった)農村部にその傾向は顕著に現れた。基準を下げて食を見直すことで改善。
・・・日本も5年後10年後も気を抜かず検査を続けて欲しい(坪倉先生)

*西日本のものを取り寄せなくても検査して不検出のものを食べていれば数値に差はない。

*①主食 ②好物 ③去年高かったもの・・は注意が必要

*日本は口から新たに入ってくる食品での被曝量がウクライナ等に比べれば桁違いに低いのでアップルペクチンやペルシャンブルーは不要。排泄をがんばるより、入れない努力を!

*一日に5分しか通らないホットスポットを除染するより先に8時間いる寝室を除染したほうが効果的。
(吉田先生と同じですね)1階か2階かで迷ったら1階へ。とウクライナでは言う

・ミネラルウォーターを飲み続けている家族も水道水を飲み続けている家族も内部被曝に差はない

・行政はわからないことがあるなら検査を徹底してやるべき。そうすれば見えてくるものがある。

・日本では食料自給率が低い点が内部被曝を高くしなかったという意味ではよかったのではないか。

講演会の感想(北村みどり)
数値に差はない、内部被曝は検出されない・・・はあくまでも
キャンベラ社の測定器で・・・ということは忘れてはいけないと思いました。
どこに基準をおくかを決めるのは自分ですよね。
坪倉先生はそこで暮らしていく人たちに寄り添うことを決めたんだなと思いました。

講演会の感想(太田茂樹)
坪倉医師はいたずらに「安心させる」でも「不安がらせる」でもなく、調査をしっかり行い、データに基づいた判断を重視する、バランスの取れた方と思いました。
今回の講演会では言っていませんでしたが、「調査は平均で判断してはいけない。全体的に低いからやる必要がない、ではなく 1%でも高い人がいればその人を見つけ、注意を促さなくてはならない」 といった趣旨のことを発言されていました。良いことを言うなと思いました。
ただ福島での鼻血やバンダジェフスキー氏の研究(セシウムが心臓などに蓄積する)をはなから切り捨てていましたが、坪倉氏らしいきちんとしたデータに基づく説明がほしかった、と感じました。
低線量被ばくの影響は専門家の意見もわかれ、個人差や分からないことも多い領域です。
あくまで慎重に検証していく必要があると思います。

当日のDVDを「てとてと」に置いてありますので、
ご覧になりたい方はそちらでレンタルできます。
ご利用ください。
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