●「医師から学ぼう 放射線のこと(6/2)村田三郎医師をお迎えして」の報告
先日開催した村田先生の講演会の報告です。
村田三郎医師(阪南中央病院副院長:内科医)は、広島・長崎の原爆被爆者の健康診断や診療、実態調査をおこなう一方、原発の労働者被曝問題に長年関わり、被曝労働に関する労災認定に尽力。低線量の被曝による放射線障害、内部被曝の危険性に警鐘を鳴らし続けていらっしゃいます。
誠実に緊張してお話しされていた様子が印象的でした。そのお人柄に感銘を受けた方も多かったようです。
下記の箇条書きはすべてを網羅しているわけはありません。
動画もアップしましたのでご覧ください。
講演会と質疑応答で2時間、健康相談会は1時間です。
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・筑波の産総研で2011・3・15、19に測定された放射性核種のスペクトルからすると
バックグランド(いまだ残るかつての大気圏核実験などで拡散された放射能)の約1000倍の濃度の放射性物質が降ったことがわかる。

・福島の県民調査で実施されたWBC(ホールボディーカウンター)による体内の放射能の測定では、検出限界が高いので、あとから発症したとして当時のあなたの検査では不検出でしたと、因果関係を示す証拠にはならない程度の検査になっていて問題がある。検出限界以下だから大丈夫ということにはならない。
・被曝のリスクに閾値はなく線量と影響の度合いが直線状に比例するというのは仮説ではなく、広島長崎の疫学調査から実証された。しかし、御用学者さんたちは認めようとしないので、これらの論文はすべて英文でしか報告されていない。
・広島長崎の原爆の被爆者のデータでは、白血病以外のがん死は20年、30年たってから増えてきている。今も増え続けている病気もある。
・広島長崎の場合、爆心地から3,5キロ地点でだいたい1ミリシーベルトの被爆量になる。3年前から、3,5キロ未満の地域で被爆した人がガンや白血病になれば、国も原爆との因果関係を認めるようになってきた。つまり1msv以上でガンや白血病になれば原爆症と認定される。1msvはこのレベルの数字。40年、50年と運動を続けてきた結果でのこと。
・原発現場の労災認定は5ミリシーベルト/年、広島原爆症認定は、1ミリシーベルト/年で認められる。国のいっている20ミリ/年とか100ミリ/年は、とんでもない話。
・WBC、尿検査は、被曝があったという事実の証拠にはなる。3か月~6か月位の間隔で定期的に実施した方がいい。行動の記録なども残しておいた方がよい。広島長崎の場合、2,3歳で被爆した方が大人になってからでは思い出せないので、しっかり記録を残す必要がある。特に被曝初期の2週間~2か月くらいの記録は重要。記憶にあるうちに残すべし。子どものためにも子どもの行動記録を残すべし。
・被曝の影響を低減する、免疫力をたかめる手立て。一般人もガンのきっかけになる細胞は常に抱えている。それを抑える働きが体にはあって、それをガン免疫という。そのガン免疫をたかめるためには、充分な睡眠、休息、栄養バランス、適度な運動、ガンの遺伝子を活性化させる要素(タバコ、過剰なアルコール、食品添加物などなど)を避けること、減らすこと。
・人間のからだに必要があって取り込む天然の放射性核種は放射性カリウム、放射性炭素は必要があってとりこんでいるもの。セシウムは必要でなく余分なもので、処理に困るもの。それと一緒にするのはおかしいし、間違いである。
・症状が被曝が原因である根拠を示しにくいが、原因がストレスであるという根拠もない。
・被曝は少なければ少ない方が良い、それは誰も(どんな年齢でも)一緒です。
・リンパの症状をについて—出て消えて出て消えてを繰り返すしこりはまず心配ない。触った感じで、ころころとよく動くタイプのリンパ腺、皮膚とリンパ腺が離れている感じでよく動くタイプのものは心配ない。触ってあんまり動かないもの、奥の組織とくっついてる感じのものは、なにか病気の始まりの場合もあります。医者に説明する時は、医者が関心を持つように、たとえば「触った感じが動かないんです」とか「最近だんだん大きくなっているようです」とか、「数が増えた」とか、説明すると、関心持ってもらえると思います。甲状腺、リンパ腺などの内分泌系を専門にしている医者が少ないが、最近は超音波検査器などの技師さんで研究している方もいる。そういう方とのご縁があればよく診てもらえるはず。
youtubeの埋め込みがご覧いただけない方は、リンクをクリックしてご覧下さい。
講演会
http://goo.gl/Lhelw
健康相談会
http://goo.gl/Y4tEt
村田三郎医師(阪南中央病院副院長:内科医)は、広島・長崎の原爆被爆者の健康診断や診療、実態調査をおこなう一方、原発の労働者被曝問題に長年関わり、被曝労働に関する労災認定に尽力。低線量の被曝による放射線障害、内部被曝の危険性に警鐘を鳴らし続けていらっしゃいます。
誠実に緊張してお話しされていた様子が印象的でした。そのお人柄に感銘を受けた方も多かったようです。
下記の箇条書きはすべてを網羅しているわけはありません。
動画もアップしましたのでご覧ください。
講演会と質疑応答で2時間、健康相談会は1時間です。
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・筑波の産総研で2011・3・15、19に測定された放射性核種のスペクトルからすると
バックグランド(いまだ残るかつての大気圏核実験などで拡散された放射能)の約1000倍の濃度の放射性物質が降ったことがわかる。

・福島の県民調査で実施されたWBC(ホールボディーカウンター)による体内の放射能の測定では、検出限界が高いので、あとから発症したとして当時のあなたの検査では不検出でしたと、因果関係を示す証拠にはならない程度の検査になっていて問題がある。検出限界以下だから大丈夫ということにはならない。
・被曝のリスクに閾値はなく線量と影響の度合いが直線状に比例するというのは仮説ではなく、広島長崎の疫学調査から実証された。しかし、御用学者さんたちは認めようとしないので、これらの論文はすべて英文でしか報告されていない。
・広島長崎の原爆の被爆者のデータでは、白血病以外のがん死は20年、30年たってから増えてきている。今も増え続けている病気もある。
・広島長崎の場合、爆心地から3,5キロ地点でだいたい1ミリシーベルトの被爆量になる。3年前から、3,5キロ未満の地域で被爆した人がガンや白血病になれば、国も原爆との因果関係を認めるようになってきた。つまり1msv以上でガンや白血病になれば原爆症と認定される。1msvはこのレベルの数字。40年、50年と運動を続けてきた結果でのこと。
・原発現場の労災認定は5ミリシーベルト/年、広島原爆症認定は、1ミリシーベルト/年で認められる。国のいっている20ミリ/年とか100ミリ/年は、とんでもない話。
・WBC、尿検査は、被曝があったという事実の証拠にはなる。3か月~6か月位の間隔で定期的に実施した方がいい。行動の記録なども残しておいた方がよい。広島長崎の場合、2,3歳で被爆した方が大人になってからでは思い出せないので、しっかり記録を残す必要がある。特に被曝初期の2週間~2か月くらいの記録は重要。記憶にあるうちに残すべし。子どものためにも子どもの行動記録を残すべし。
・被曝の影響を低減する、免疫力をたかめる手立て。一般人もガンのきっかけになる細胞は常に抱えている。それを抑える働きが体にはあって、それをガン免疫という。そのガン免疫をたかめるためには、充分な睡眠、休息、栄養バランス、適度な運動、ガンの遺伝子を活性化させる要素(タバコ、過剰なアルコール、食品添加物などなど)を避けること、減らすこと。
・人間のからだに必要があって取り込む天然の放射性核種は放射性カリウム、放射性炭素は必要があってとりこんでいるもの。セシウムは必要でなく余分なもので、処理に困るもの。それと一緒にするのはおかしいし、間違いである。
・症状が被曝が原因である根拠を示しにくいが、原因がストレスであるという根拠もない。
・被曝は少なければ少ない方が良い、それは誰も(どんな年齢でも)一緒です。
・リンパの症状をについて—出て消えて出て消えてを繰り返すしこりはまず心配ない。触った感じで、ころころとよく動くタイプのリンパ腺、皮膚とリンパ腺が離れている感じでよく動くタイプのものは心配ない。触ってあんまり動かないもの、奥の組織とくっついてる感じのものは、なにか病気の始まりの場合もあります。医者に説明する時は、医者が関心を持つように、たとえば「触った感じが動かないんです」とか「最近だんだん大きくなっているようです」とか、「数が増えた」とか、説明すると、関心持ってもらえると思います。甲状腺、リンパ腺などの内分泌系を専門にしている医者が少ないが、最近は超音波検査器などの技師さんで研究している方もいる。そういう方とのご縁があればよく診てもらえるはず。
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講演会
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健康相談会
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